闇に堕ちたエル子(第6話-夕焼け)

私は、自分でも本当に嫌になるほど嫉妬深い性格です。
元々自己肯定感が極端に低く「見捨てられ不安」が強いため、どうしても好きになった相手に強く執着して縛ろうとしてしまいます。
「不安型愛着障害」と言われる症状にそっくりです。

私をよく知る人にも「もっと駆け引きを知らないと。押してばかりじゃなく引くことも覚えよう。」と言われますが、どうしても引いて「待つ」ことが出来ないでいます。
手を離したらそのままいなくなってしまうのではないか、誰かにとられてしまうのではないか、そんな不安がどうやっても消せません。
それで何度失敗しても学習できないのです。

話は少し前後してしまいますが、私がまだその人の「相方」になったと思いこんでいた頃、こんなことがありました。

アストルティアでは「夏のビーチイベント」が毎年開催されます。
そのイベントに私は彼と参加しました。

その夏のイベントは、前半はキュララナビーチで釣りをして貯めたポイントで水着をもらえるというものでした。
パーティを組んでいるとポイントが合算されて有利になるので、人気者の彼はおそらく色んな人に誘われると思い、私は
「一番最初は私と行ってほしい」
とワガママを言って、イベント開始後すぐに一緒に行ってもらったのでした。

その人は元々「誘われたら他の人とも行くかもしれない」と言っていたのですが、その言葉通り、私と行った後すぐに他の女性キャラからも誘われて同じイベントに参加したようで、後日その時の様子を冒険日誌に書いていました。
私とのことはまったく触れられておらず、その女性と参加した時のことを「最高に楽しかった」と書いていたのです。
私はその日誌を、仕事帰りの電車の中で読みました。
ただ「フレンドとイベントに参加して楽しかった」と書かれているだけなのに、何故だかとても悲しくなりました。
そして
「最高に楽しかったって書かれてて悲しかった。私とは楽しくなかったの?」
と嫌味なLINEをその人に送ってしまいました。
彼は「考えすぎ。いつもそういう書き方をしてるし”最高”は枕詞のようなもの」と言い、「そのフレンドには相方さんがいるけど時間が合わなくてイベントが一緒にできないから自分が誘われただけ」と話してくれました。
その相手の人の広場を見に行くと、確かに相方さんとの楽しそうなやり取りの様子がたくさん綴られていました。
でもその後、彼の日誌から「最高」という言葉は消え、代わりに彼独特の表現が使われるようになりました。彼なりに気を遣ってくれたのだと申し訳なく思いました。

今思えば「最高」という表面上の言葉に惑わされて、とても重要なことを私は見逃していたのです。

いつもフレンドとの交流の様子を楽しく綴る彼が、私との出来事は全く書いていなかった。
その前も、そしてその後も。

たとえどんな想いがそこにあったにしろ、あの頃私は彼にとっても確かに「特別な存在」だったのだと思います。
(単に他の人に私のことを「相方」と思われるのが嫌だっただけなのかもしれませんが・・・。)

この頃はまだ、私の嫉妬は彼にとっても「可愛い」で収まる範疇だったと思います。
どこまでが「可愛い嫉妬」なのか、その境目は人によって違うので難しいですが、少なくともあの時までは、私と彼との関係はとても良好だったのです。

君のそばにいたい このままずっと
願うのはそれだけ むずかしいかな
終わりは決めてない 汚れてもいい
包みこまれていく 悲しい程にキレイな夕焼け
(夕焼け/草野正宗)

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