闇に堕ちたエル子(第5話-スピカ)

それからの数ヶ月間は、私のアストルティア生活の中でも最も輝いていた期間だったと思います。
お互いがログインしている時には高確率で誘い合って遊び、ログインしていない時はLINEでやり取りをし、2人の距離はどんどん縮まっていきました。
彼からのLINEの返事も仕事中でない限りはかなり早く「LINEで話すのが楽しくてつい寝るのが遅くなってしまう」とまで言ってくれていました。

ドラクエでの遊びも多岐に亘りました。
当時人気の高かったアクセサリーの「黒アイパッチ」をたくさん手に入れるために、2人でシュプリンガーの転生である「アカツキショウグン」探しをしたこともあります。
その時は、香水を使ったにも関わらずなかなか転生が出現しなくて、お互いの「物欲センサー」のせいではないかなんて冗談を言い合い、
「関係ない話をしてれば出るかも」
「じゃあスピッツの話しよう」
「あ、今ちょうど聴きながらやってる」
「同じの聴きたいから何聴いてるか教えて」
なんて言いつつ、一緒に同じ曲を聴きながら楽しく狩りをしたことを懐かしく思い出します。
関係ない話をしていると、途端に転生が次々出現するんですよね(笑)。あれは本当に不思議でした。

その時に、私にはスピッツの「スピカ」という曲のイメージがあると彼に言われました。

「スピカ」はスピッツの中でも特に好きな曲なので嬉しかったのですが、何故私がその曲のイメージだったのかは、今でも謎のままです。
理由を聞いてもただ
「スピカは○○(私の名前)の曲だよ」
と言うだけ。

もしかすると、歌詞にある

幸せは途切れながらも続くのです

を私に伝えたかったのかな、なんてぼんやり考えていたりもします。
そんなこともあり、この曲は今でも、何かあるたびに私の心の支えになっています。
そしてこれを聴くたび、どうしてもその人のことを思い出してしまうのです。

毎年、ドラクエ10のサービス開始記念日にはカウントダウンの花火大会が催されますが、その年の花火大会には、彼は仕事の都合で参加できませんでした。
私は当時のチームメンバーと花火を打ち上げてお祝いをしましたが、楽しみながらも心の中では、彼と一緒にお祝いできなかったことを少し寂しく思っていました。
それで、
「できれば二人で改めて花火を打ち上げたい」
と彼に相談したところ快諾してくれ、次に彼がログインした日にレンダーシアの希望の丘まで行き、二人きりで花火をたくさん打ち上げてお祝いをしました。
私は浴衣姿で、その彼は戦闘服でしたが(笑)、その時に撮った写真は今でも私の宝物の一つです(未練がましいですね・・・)。

そんな風に2人きりで行動することが増え、ログアウトも一緒に、なんてことも多かったので、私はもうすっかりその人の「相方気取り」でした。
実際、フレンドさんたちからも「相方だよね」と言われていました。否定はしていましたが、心の中では私もそう思っていました。

そう

その人も私と同じ気持ちでいると勘違いしてしまったのです。
でも、それが勘違いであることに気付くのにはそう長い時間は必要ではありませんでした。

何故なら、私が何度その彼に「好き」と言ってみても、その人から返ってくる返事はいつも

「ありがとう」

だけだったから。

結局、初めからずっと私は一人相撲をしていただけだったのだと気付いたときのやるせなさと恥ずかしさ。
今でも思い出すたびに胸が痛くなります。

やたらマジメな夜 なぜだか泣きそうになる
幸せは途切れながらも続くのです
(スピカ/草野正宗)

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